アトピーのステロイド軟膏の強さの選び方
2025.09.17
アトピー性皮膚炎の症状で悩んでいる方の中には、ステロイド軟膏の種類がたくさんあってどれを選べばいいのかわからないという方も多いでしょう。実際、ステロイド軟膏にはさまざまな強さがあり、症状や部位に合わせて適切に選ぶことが重要です。この記事では、アトピー治療に使用されるステロイド軟膏の強さの分類と、適切な選び方について詳しく解説していきます。
ステロイド軟膏の強さは症状の重症度と部位で決まります
アトピー性皮膚炎に使用されるステロイド軟膏は、症状の重症度と治療する身体部位によって選択されます。日本では5段階の強さに分類されており、軽度の炎症には弱いクラス、重度の炎症には強いクラスが使用されるのが一般的です。また、顔や首など皮膚の薄い部位には弱めのステロイドが、足の裏など皮膚の厚い部位には強めのステロイドが適用されます。
ステロイド軟膏の5段階分類
Ⅰ群(ストロンゲスト)最強クラス
最も強力なステロイド軟膏で、重篤な炎症や皮膚の厚い部位に使用されます。主な薬剤としてクロベタゾールプロピオン酸エステルがあり、足の裏のような厚い皮膚や、他の治療で効果が不十分な場合に処方されます。長期使用は避けるべきで、通常2-4週間以内の使用が推奨されています。
Ⅱ群(ベリーストロング)非常に強力
炎症が激しい部位に使用される非常に強力なクラスです。モメタゾンフランカルボン酸エステルなどが代表的で、中等度から重度のアトピー症状に効果的です。体幹や四肢の炎症が強い場合によく用いられ、適切な使用により炎症を効率的にコントロールできます。
Ⅲ群(ストロング)強力
中程度の炎症に適応する強力クラスです。デキサメタゾンなどがこのグループに属し、多くのアトピー患者に処方される標準的な強さといえます。顔以外の体幹部や四肢の中等度の炎症に広く使用され、バランスの良い効果と安全性を持っています。
部位別選択基準
顔・首・陰部
皮膚が薄く吸収率が高いため、ミディアム(Ⅳ群)以下の弱いステロイドが選択されます。これらの部位では強いステロイドを使用すると皮膚萎縮や毛細血管拡張などの副作用リスクが高くなります。特に目の周りは最も慎重な選択が必要な部位です。
体幹・四肢
一般的な皮膚の厚さを持つ部位では、症状に応じてミディアム(Ⅳ群)からベリーストロング(Ⅱ群)が選択されます。炎症の程度を見極めながら、必要最小限の強さで効果的な治療を目指します。
手のひら・足の裏
皮膚が最も厚い部位のため、ストロング(Ⅲ群)からストロンゲスト(Ⅰ群)まで使用可能です。これらの部位は薬剤の浸透が困難なため、適切な強さのステロイドが必要となります。
年齢別使用基準
年齢層 | 推奨クラス | 注意点 |
---|---|---|
乳児(生後3ヶ月未満) | ウィーク(Ⅴ群) | 皮膚が薄く吸収率が高い |
幼児(3ヶ月-2歳) | ウィーク~ミディアム(Ⅳ-Ⅴ群) | 成長への影響を考慮 |
小児(2-12歳) | ミディアム(Ⅳ群)まで | 定期的な医師の確認が必要 |
成人 | 症状に応じて全クラス使用可能 | 使用期間と部位に注意 |
小児では成人と比較して皮膚が薄く、全身への吸収が高いため、より慎重な選択が求められます。また、長期使用による成長への影響も考慮する必要があります。
Ⅳ群(ミディアム)中程度
軽度から中程度の炎症に使用される中程度の強さです。プレドニゾロンなどがこのクラスに含まれ、顔や首などの敏感な部位にも使用できる安全性の高いステロイドです。長期使用が比較的安全で、維持療法にも適用されることがあります。
Ⅴ群(ウィーク)最弱
最も弱いクラスで、軽微な炎症や敏感な部位に使用されます。ヒドロコルチゾンなどが代表的で、乳幼児や高齢者にも安全に使用できます。副作用のリスクが最も低く、長期使用も可能ですが、重度の炎症には効果が限定的です。
使用期間と副作用への注意
短期集中治療の原則
ステロイド軟膏は基本的に短期集中使用が推奨されます。強いクラスほど使用期間を限定し、症状改善後は段階的に弱いクラスへ移行するか、使用頻度を減らしていきます。一般的に2-4週間を目安とし、長期使用は医師の厳重な管理下で行います。
主な副作用と対策
長期使用や不適切な使用により、皮膚萎縮、毛細血管拡張、感染症のリスク増加などの副作用が生じる可能性があります。これらを防ぐため、定期的な医師の診察を受け、適切な使用方法を守ることが重要です。
プロアクティブ療法
最近注目されている治療法で、炎症が完全におさまった後も週2回程度の予防的使用を継続する方法です。再発予防効果が期待できますが、医師の指導のもとで実施する必要があります。
全体的な治療戦略
アトピー性皮膚炎の治療では、ステロイド軟膏の適切な選択と使用が症状コントロールの鍵となります。症状の重症度、治療部位、患者の年齢を総合的に評価し、必要最小限の強さで最大限の効果を得ることが目標です。また、保湿剤との併用や生活習慣の改善も治療成功に欠かせません。症状に変化があった際は、速やかに医師に相談し、治療計画の見直しを行うことが大切です。
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