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下痢が続くことで起こる脱水症状の見分け方

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2025.11.13

下痢が続くと体から水分と電解質が失われ、脱水症状を引き起こす可能性があります。特に乳幼児や高齢者では短時間で重症化することもあるため、早期発見が重要です。この記事では、下痢による脱水症状の見分け方と対処法について詳しく解説します。

下痢による脱水症状の主な兆候

下痢が続くことで起こる脱水症状には、いくつかの特徴的な兆候があります。体内の水分損失率に応じて、症状は段階的に現れます。

軽度から中等度の脱水症状

軽度から中等度の脱水では、以下のような症状が見られます。

  • 喉の渇きを感じる
  • 口や唇が乾燥している
  • 尿の量が減少し、色が濃い黄色になる
  • 頭痛やめまいがする
  • 筋肉のけいれんが起こる
  • 皮膚の弾力性が低下する

これらの症状は、体重の1~6%程度の水分が失われた状態で現れることが報告されています。特に皮膚の弾力性については、皮膚をつまんで離した時に元に戻るまでの時間が長くなることで確認できます。

重度の脱水症状

体重の8~10%以上の水分が失われると、重度の脱水症状が現れ、緊急の医療対応が必要になります。

  • 非常に濃い黄色またはオレンジ色の尿
  • 皮膚が乾燥してしわが寄る
  • イライラや混乱状態
  • 目が落ちくぼんで見える
  • 意識レベルの低下
  • 血圧低下や頻脈

重度の脱水は循環血液量の減少を引き起こし、多臓器不全や意識障害を招くこともあると指摘されています。このような症状が見られた場合は、直ちに医療機関を受診してください。

年齢別の脱水症状の見分け方

脱水症状の現れ方は年齢によって異なるため、それぞれの特徴を理解しておくことが大切です。

乳幼児の脱水症状

乳幼児は体重に対する水分の割合が高く、下痢による脱水が急速に進行しやすい傾向があります。

症状観察ポイント
泣いても涙が出ない涙の有無を確認
目が落ちくぼんでいる通常時と比較
口や舌が乾燥している粘膜の湿り具合
おむつが6時間以上濡れない排尿回数の記録
大泉門が陥没している頭頂部の観察
活気がなくぐったりしている普段との違い

乳幼児では、これらの複数の症状を組み合わせて評価することで、より正確に脱水の程度を判断できることが研究で示されています。特に、皮膚のしわが長く残る状態、神経学的状態の変化、目のくぼみ、口腔内の乾燥が脱水の程度と最も相関が高いことが報告されています。

成人の脱水症状

成人では、自覚症状を中心に脱水の程度を判断することができます。

下痢が続いている時は、以下の症状に注意してください。

  • 強い喉の渇き
  • 口の中が粘つく感じ
  • 疲労感や脱力感
  • 排尿回数の減少
  • めまいや立ちくらみ

成人の急性下痢では、症状の発症時期と頻度、便の性状、発熱の有無などを含めた総合的な評価が重要です。また、身体診察では脱水、敗血症、または外科的処置が必要な状態の兆候を評価する必要があります。

高齢者の脱水症状

高齢者は喉の渇きを感じにくく、また慢性疾患や服用している薬の影響で脱水のリスクが高まります。

高齢者特有の注意点として、以下が挙げられます。

  • 喉の渇きの感覚が鈍い
  • 皮膚の弾力性が元々低下している
  • 発汗の増加や利尿作用のある薬の影響
  • 水分摂取量の不足

高齢者では、下痢、浸出、発汗の増加、多尿、出血、嘔吐、水分摂取不足などが脱水の原因となることが指摘されています。

脱水症状の客観的な評価方法

医療現場では、いくつかの客観的な方法で脱水の程度を評価します。

毛細血管再充満時間の測定

簡便な検査方法として、毛細血管再充満時間があります。

測定方法は以下の通りです。

  1. 指の爪を5秒間押す
  2. 押すのをやめて、爪がピンク色に戻るまでの時間を測定
  3. 2秒以上かかる場合は異常と判断

この方法は、毛細血管の血流状態を確認することで、循環血液量の減少を間接的に評価できます。延長した毛細血管再充満時間は、脱水を特定するための最も有用な個別の兆候の一つとされています。

皮膚の弾力性テスト

皮膚をつまんで離した時に、元に戻るまでの時間を観察します。

通常は1秒以内に元に戻りますが、脱水状態では2秒以上かかることがあります。この検査は、皮膚のしわが長く残る状態が脱水の程度と高い相関を示すことが研究で確認されています。

体重の変化

体重の急激な減少は、脱水の程度を示す重要な指標です。

脱水の程度は、体重の減少率で分類されることが一般的です。

  • 軽度の脱水: 体重の3~4%減少
  • 中等度の脱水: 体重の5~6%減少
  • 重度の脱水: 体重の9~10%以上減少

研究によると、急性下痢を患う乳児では、体重の3.6~3.9%減少で軽度の脱水、4.9~5.3%減少で中等度の脱水、9.5~9.8%減少で重度の脱水と分類されています。

臨床的脱水スケール

世界保健機関(WHO)は、4つの臨床的特徴に基づいて脱水を評価することを推奨しています。

  1. 全身状態(元気か、不機嫌か、ぐったりしているか)
  2. 目の状態(くぼんでいるか)
  3. 喉の渇きの訴え
  4. 皮膚の状態

単一の身体所見よりも、複数の身体診察所見を組み合わせた臨床的脱水スケールの方が、より正確な予測因子となることが示されています。

下痢による脱水を予防する水分補給の方法

下痢が続いている時は、失われた水分と電解質を適切に補充することが重要です。

経口補水液の活用

下痢による脱水の治療では、経口補水療法が推奨されています。

経口補水液は、水分と電解質のバランスが最適化されており、以下の利点があります。

  • 腸管での水分吸収が効率的
  • ナトリウムやカリウムなどの電解質を適切に補給
  • 静脈内輸液と同等の効果

経口補水療法は、下痢による軽度から中等度の脱水に対する好ましい治療法であり、静脈内輸液と同じくらい効果的に水分と電解質の損失を管理できることが示されています。

水分補給の基本原則

下痢の時の水分補給では、以下の点に注意してください。

毎日8~10杯の透明な水分を飲むことが推奨されており、水が最適です。また、水様便が出るたびに、少なくとも1カップ(240ミリリットル)の水分を摂取することが勧められています。

小分けにして頻繁に摂取する方法も効果的です。1日3回の大きな食事ではなく、少量の食事を複数回に分けて摂ることで、消化器系への負担を軽減できます。

電解質のバランス

水分だけでなく、電解質の補給も重要です。

栄養素推奨される食品
ナトリウムプレッツェル、スープ、スポーツドリンク
カリウムバナナ、じゃがいも、果物ジュース

下痢時の脱水は、水分の喪失以上に電解質の喪失が著しい状態となり、血液の電解質濃度低下を招くため、塩分やカリウムなどのミネラル分の補給が必要です。

避けるべき飲食物

下痢の時は、症状を悪化させる可能性のある飲食物を避けることも大切です。

カフェイン入りの飲み物、アルコール、高脂肪食品、辛い食べ物、乳製品の過剰摂取は控えめにすることが推奨されています。

医療機関を受診すべきタイミング

下痢と脱水症状が見られる場合、以下の状況では速やかに医療機関を受診してください。

緊急性の高い症状

以下の症状がある場合は、直ちに医療機関を受診する必要があります。

  • 意識レベルの低下や混乱状態
  • 血便や黒色便
  • 持続する高熱(38.5度以上)
  • 激しい腹痛
  • 6時間以上排尿がない
  • 経口での水分摂取ができない

これらの症状は、重度の脱水や他の重篤な疾患の可能性を示唆しています。

受診の目安

緊急性は低くても、以下のような場合は医師に相談することが推奨されます。

成人では、下痢が2~5日続いても改善しない場合、または症状が悪化する場合に受診が必要です。

乳幼児では、より早期の受診が重要です。

  • 3か月未満の乳児で下痢がある
  • 24時間以上下痢が続く
  • おむつが6時間以上濡れない
  • 発熱を伴う下痢
  • 血便がある
  • 活気がなくぐったりしている

診断的検査は、重度の脱水や疾患、持続する発熱、血便、免疫抑制状態の患者、院内感染や集団発生が疑われる場合に実施されることが推奨されています。

検査と治療

医療機関では、脱水の程度を評価するために以下の検査が行われることがあります。

  • 血液検査(腎機能、電解質濃度)
  • 尿検査
  • 血糖値測定
  • 便検査

治療は、脱水の程度に応じて選択されます。経口補水療法で対応できない重度の脱水や、敗血症の兆候がある場合は、静脈内輸液が必要となります。すべての場合において、水分、電解質、栄養素の補充から管理を開始することが推奨されています。

まとめ

下痢が続くことで起こる脱水症状は、早期に発見し適切に対処することで重症化を防ぐことができます。口の乾燥、尿量の減少、めまい、皮膚の弾力性低下などの兆候に注意し、経口補水液を活用して水分と電解質を補給しましょう。特に乳幼児や高齢者では脱水が急速に進行する可能性があるため、症状が見られたら早めに医療機関に相談することが重要です。

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