下痢の時にお風呂に入っても大丈夫?
2025.10.30
下痢の症状がある時、入浴しても良いのか悩まれている方も多いかと思います。体調が優れない時こそ清潔を保ちたいけれど、症状が悪化しないか心配ですよね。この記事では、下痢の時の入浴について、安全な方法と注意すべきポイントを詳しく解説します。医学的な観点から、適切な入浴方法や避けるべき状況についてもお伝えしますので、安心して入浴できるようになります。
下痢の時の入浴は基本的に可能です
下痢の症状がある時でも、体調によっては入浴することができます。軽度から中等度の下痢であれば、適切な方法で入浴することで清潔を保ち、リラックス効果も得られます。ただし、入浴時間や温度には注意が必要で、長時間の入浴や熱すぎるお湯は避けるべきです。
入浴が可能な場合と控えるべき場合
入浴が可能な状態
軽度の下痢で全身状態が比較的良好な場合は、入浴しても問題ありません。具体的には以下のような状態です。
- 発熱がないか、微熱程度である
- めまいや立ちくらみがない
- 十分に水分補給ができている
- 激しい腹痛や吐き気がない
このような状態であれば、ぬるめのお湯で短時間の入浴が可能です。入浴により体を清潔に保つことは、感染症予防の観点からも重要とされています。
入浴を控えるべき状態
以下のような症状がある場合は、入浴を控えてシャワーのみにするか、体を拭く程度にとどめることが推奨されます。
| 症状 | 理由 | 対処法 |
|---|---|---|
| 38度以上の発熱 | 体力消耗と脱水リスクの増加 | 解熱後に入浴する |
| 激しい下痢 | 脱水症状の悪化の可能性 | 水分補給を優先する |
| めまいや立ちくらみ | 浴室での転倒リスク | 症状が治まるまで待つ |
| 強い吐き気や嘔吐 | 浴室での体調急変の危険 | 症状が落ち着くまで安静 |
高熱や激しい下痢がある場合、入浴により体力を消耗し、脱水症状が進行する可能性があります。このような時は無理に入浴せず、タオルで体を拭く程度にとどめることが安全です。
下痢の時の安全な入浴方法
適切な湯温と入浴時間
下痢の時は、体に負担をかけない入浴方法を選ぶことが大切です。
体温に近い36~37度のぬるめのお湯が最適です。この温度は「不感温度」と呼ばれ、体が温くも冷たくも感じない温度帯で、最もエネルギー効率が良いとされています。42度以上の熱いお湯は皮膚の角質層を傷つけるだけでなく、血管への圧力と心臓への負担を増加させるため避けるべきです。
入浴時間は5~10分程度の短時間にとどめましょう。長時間の入浴は脳や内臓への血液供給を減らし、低血圧の方は特に立ちくらみを起こしやすくなります。
入浴前後の注意点
入浴前には必ず水分補給を行いましょう。下痢により体内の水分が失われているため、入浴でさらに水分が失われると脱水症状のリスクが高まります。コップ1杯程度の水か経口補水液を飲んでから入浴することが推奨されます。
入浴後も同様に水分補給が重要です。また、急に立ち上がらず、ゆっくりと浴槽から出るようにしましょう。めまいや立ちくらみを防ぐために、浴室内で十分に体を休めてから出ることが大切です。
シャワーという選択肢
体調に不安がある場合は、湯船に浸からずシャワーで済ませる方が安全です。シャワーであれば体力の消耗を最小限に抑えながら、体の清潔を保つことができます。
シャワーの温度も38~40度程度のぬるめに設定し、短時間で済ませるようにしましょう。特に肛門周辺は丁寧に洗浄することで、皮膚の炎症や感染を予防できます。
衛生管理と感染予防の重要性
下痢時の清潔保持
下痢の時は肛門周辺の皮膚がかぶれやすくなります。頻繁な排便により皮膚が刺激を受け、炎症を起こす可能性があるため、適切な清潔保持が重要です。
入浴やシャワーで優しく洗浄することにより、皮膚トラブルを予防できます。ただし、強くこすりすぎると逆効果になるため、柔らかいタオルや手で優しく洗うことが推奨されます。
感染拡大の防止
ウイルス性や細菌性の下痢の場合、家族への感染を防ぐための対策が必要です。
- 入浴は家族の中で最後にする
- 使用したタオルは他の人と共有しない
- 浴槽のお湯は毎回交換する
- 入浴後は手洗いを徹底する
特にノロウイルスやロタウイルスによる下痢は感染力が強いため、これらの対策は重要です。感染経路の遮断により、家族内での感染拡大を防ぐことができます。
入浴後のケア
入浴後は十分に体を拭き、清潔な衣類に着替えましょう。濡れたままでいると体温が下がり、症状が悪化する可能性があります。
また、水分と電解質のバランスを整えるため、経口補水液やスポーツドリンクで水分補給を行うことが推奨されます。ただし、乳児の脱水には通常のスポーツドリンクはナトリウム含有量が不十分なため、専用の経口補水液を使用することが重要です。
医師の診察を受けるべき症状
緊急性の高い症状
以下のような症状がある場合は、入浴を控えて速やかに医療機関を受診してください。
- 血便や黒色便が出る
- 激しい腹痛が続く
- 39度以上の高熱がある
- 意識がもうろうとする
- 尿の量が極端に少ない
これらは重度の脱水や重篤な疾患の可能性があるため、早急な医療対応が必要です。
受診を検討すべき状況
以下の場合も医師への相談が推奨されます。
- 成人で2日以上、小児で24時間以上下痢が続く
- 水分を摂取しても嘔吐してしまう
- 口の渇き、めまい、尿量減少などの脱水症状がある
- 特定の薬剤を服用している場合
下痢が長引く場合は、炎症性腸疾患やセリアック病など、他の医学的状態が原因である可能性もあります。適切な診断と治療のため、医療機関での検査が必要です。
下痢の予防と日常的なケア
水分と電解質の管理
下痢による脱水を防ぐため、十分な水分補給が不可欠です。1日に8~10カップ(2~2.5リットル)の水分を摂取することが推奨されています。
電解質を含む飲料も重要です。ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどの電解質は、体内の水分バランスとpH調整に必要な鉱物です。激しい下痢により失われた電解質を補充するため、経口補水液の使用が効果的です。
手洗いと衛生習慣
感染症による下痢を予防するため、正しい手洗いが最も基本的で効果的な対策です。特に以下のタイミングで手洗いを徹底しましょう。
- トイレの後
- 食事の前
- 調理の前後
- 外出から帰宅した時
適切な休養と睡眠、栄養バランスの取れた食事により、免疫力を維持することも感染症予防に重要とされています。
食事の注意点
下痢の時は消化の良い食べ物を選びましょう。トースト、米、焼いた鶏肉など、刺激の少ない食品が推奨されます。
避けるべき食品としては、油っこい食べ物、カフェイン、アルコール、炭酸飲料、非常に辛い食べ物などがあります。これらは胃腸に負担をかけ、症状を悪化させる可能性があります。
全体のまとめ
下痢の時の入浴は、体調によっては可能ですが、適切な方法で行うことが重要です。ぬるめのお湯で短時間の入浴を心がけ、発熱や激しい症状がある場合は入浴を控えましょう。入浴前後の水分補給と、家族への感染予防対策も忘れずに行ってください。症状が長引く場合や重い症状がある場合は、速やかに医療機関を受診することが大切です。
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