便秘で血が出た時は危険でしょうか?
2025.10.30
便秘で排便時に血が出ると驚いてしまいますよね。トイレットペーパーに血が付いているのを見ると「何か重大な病気ではないか」と不安になる方が多くいらっしゃいます。便秘による出血は比較的よく見られる症状ですが、原因や出血の状態によっては医療機関での診察が必要な場合もあります。この記事では、便秘で血が出る原因や危険な症状の見分け方、対処法について詳しく解説します。
便秘による出血の危険性
便秘で血が出る場合、多くは痔核や裂肛などの肛門周囲の問題が原因で、トイレットペーパーに少量の鮮血が付く程度であれば、1~2日程度の受診遅延は問題ないとされています。ただし、失神、低血圧、蒼白、発汗、心拍数の増加(毎分100回を超える)などの症状を伴う場合や、250ml以上の大量出血がある場合は、出血性ショックの可能性があるため、すぐに医療機関を受診する必要があります。
便秘で血が出る主な原因
痔核(いぼ痔)による出血
痔核は過度のいきみや血行障害などにより生じる肛門部の腫れで、便秘または下痢を繰り返すことなどで肛門部に強い力が幾度もかかることが発症の要因となります。内痔核の場合、排便時に出血が生じやすく、血液が垂れるくらいの量の出血をすることもあります。
内痔核による出血の特徴として以下の点が挙げられます。
- 排便時に鮮やかな赤い血液が出る
- 便器に血が垂れることがある
- 便の表面に血液が付着する
- 排便後のトイレットペーパーに血が付く
痔核は便秘が続くことで悪化しやすく、硬い便を出そうと強くいきむことで肛門部の血管に圧力がかかり、出血が起こります。
裂肛(切れ痔)による出血
裂肛は便秘などが原因で硬い便が出た場合などに、肛門部が切れることによって生じる症状です。歯状線より外側には痛覚があるため、排便時に鋭く強い痛みが起こることが多いとされています。
裂肛による出血の特徴は以下の通りです。
- トイレットペーパーで拭いた時に少量の鮮血が付着する程度
- 痔核と比べて出血量は少ない
- 排便時に鋭い痛みを伴うことが多い
- 排便後も痛みが持続することがある
排便時に痛みがあると、次の排便を我慢してしまい、さらに便が硬くなって裂肛が悪化するという悪循環に陥ることがあります。
その他の重大な原因
便秘に伴う出血の中には、より深刻な疾患が隠れている場合があります。大腸癌、腸重積症、潰瘍性大腸炎、虚血性大腸炎などの消化器系疾患でも血便が見られることがあります。
排便の停止や便量の減少を主症状として、腸の閉塞性疾患が原因になっている場合では、呼気の便臭、変形した便、血便、便潜血を伴うことがあるとされています。
すぐに病院へ行くべき危険なサイン
以下のような症状がある場合は、速やかに医療機関を受診してください。
緊急性の高い症状
- 失神や意識がもうろうとする
- 低血圧(めまい、ふらつき)
- 顔色が蒼白になる
- 冷や汗が出る
- 心拍数が増加する(毎分100回を超える)
- 250ml以上の大量の出血がある
これらの症状は出血性ショックの可能性を示唆するため、すぐに救急医療機関を受診する必要があります。
医師の診察を受けるべき症状
以下の症状がある場合も、できるだけ早く医療機関を受診することが望ましいとされています。
- 排便時に痛みがないのに出血がある
- 出血量が多い
- 黒いタール状の便が出る
- 便の色が大きく変わった
- 血便が続く(数日以上)
- 腹痛や発熱を伴う
特に、排便時に痛みがない出血や出血量が多い場合は、裂肛や痔核ではなく別の疾病の可能性が高いため、大腸癌などの見落としを防ぐためにも医療機関での検査が重要です。
便秘による出血の対処法と予防
軽度の出血への対処法
トイレットペーパーに少量の血が付く程度の軽度の出血であれば、以下のような対処法が有効です。
| 対処法 | 具体的な方法 | 期待される効果 |
|---|---|---|
| 緩下剤の使用 | 便を柔らかくする薬を服用 | 排便時の肛門への負担軽減 |
| 外用薬の塗布 | 痔の軟膏やクリームを使用 | 炎症や痛みの緩和 |
| 温座浴 | 温かいお湯に肛門部を浸す | 血行促進と痛みの軽和 |
| 清潔の保持 | 排便後は優しく洗浄 | 感染予防と傷の治癒促進 |
上記の表に示した対処法は、裂肛や軽度の痔核に対する基本的なアプローチです。緩下剤で便を柔らかくすることで排便時の負担を減らし、外用薬で炎症を抑えながら、温座浴で血行を促進することで自然な治癒を促します。
便秘予防のための生活習慣
便秘による出血を予防するには、根本的な便秘の改善が重要です。
- 食物繊維を豊富に含む食品を摂取する
- 十分な水分補給を心がける(1日1.5~2リットル程度)
- 規則正しい排便習慣を作る
- 適度な運動を行う
- 排便時に強くいきまない
- 便意を我慢しない
食物繊維は便を柔らかくし、便量を増やす効果があります。果物、野菜、全粒穀物などを積極的に摂取しましょう。また、水分が不足すると便が硬くなりやすいため、こまめな水分補給が大切です。
いつ病院を受診すべきか
以下の場合は、医療機関での診察を受けることが望ましいとされています。
- 1週間程度の自宅でのケアでも症状が改善しない
- 出血が繰り返し起こる
- 出血量が増えてきた
- 新たな症状が出現した
- 痛みが強くなってきた
痔核になった場合には、病院(肛門科)で検査を受けることが望ましいとされています。医師による適切な診断と治療により、症状の悪化を防ぎ、より深刻な疾患の見落としを防ぐことができます。
便秘による出血に関するまとめ
便秘で血が出る場合、多くは痔核や裂肛などの肛門周囲の問題が原因で、トイレットペーパーに少量の鮮血が付く程度であれば緊急性は低いといえます。ただし、失神、低血圧、大量出血などの症状を伴う場合はすぐに医療機関を受診する必要があります。軽度の症状であっても、1週間程度のホームケアで改善しない場合や、出血が繰り返される場合は、医師の診察を受けることが重要です。便秘の改善と適切な対処により、出血のリスクを減らすことができます。
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