便秘薬を飲んでも効果が出るまでの時間は?
2025.11.05
便秘薬の効果が現れるまでの時間は、薬の種類によって大きく異なります。すぐに効果が欲しいときと、緩やかに作用する薬を選びたいときでは、選択する便秘薬が異なるため、自分の症状に合った薬選びが重要です。
便秘薬の種類別の作用時間
便秘薬は大きく分けて、刺激性下剤と非刺激性下剤の2つのタイプに分類されます。それぞれ効果が出るまでの時間が異なるため、用途に応じて選択する必要があります。
| 便秘薬の種類 | 効果までの時間 | 特徴 |
|---|---|---|
| マグネシウム塩化物 | 30分~6時間 | 最も速く効く刺激性下剤 |
| ビサコジル | 6~12時間 | 夜間服用で朝に効果 |
| センナ | 6~12時間 | 天然由来の刺激性下剤 |
| ポリエチレングリコール(PEG) | 12~24時間 | 浸透圧性下剤で安全性が高い |
| 便を軟らかくする軟化剤 | 1~3日 | 最も緩やかに作用 |
マグネシウム塩化物などの刺激性下剤は30分から6時間程度で効果が現れるため、すぐに排便したい場合に適しています。一方、浸透圧性下剤のポリエチレングリコールは12~24時間かかるため、次の日の朝に効果が出ることが多いです。また、便を軟らかくする軟化剤は最も緩やかに作用するため、数日かけて効果が現れます。
医学的には、ポリエチレングリコール68gの投与では、5人中5人が24時間以内に排便し、初回排便までの時間は平均14.8時間だったとの研究結果が報告されています。
刺激性下剤の効果
ビサコジルやセンナなどの刺激性下剤は、大腸の筋肉を直接刺激することで排便を促します。夜間に服用すると、翌朝6~12時間後に効果が出ることが多いため、時間に余裕があるときに使用するのが一般的です。
これらの薬は即効性がありますが、長期間の使用は腸に負担をかけるため、医療専門家は4週間以上の連続使用を推奨していません。
浸透圧性下剤の効果
ポリエチレングリコールや乳糖などの浸透圧性下剤は、腸内の水分量を増やすことで排便を促します。刺激性下剤よりも緩やかに作用するため、急な腹痛を起こしにくく、長期使用にも適しています。
効果が出るまで12~24時間かかるため、就寝前に服用して翌日の朝に効果が出るパターンが多いです。
個人差による効果の違い
便秘薬の効果には個人差があります。体質、腸の状態、食事内容、水分摂取量などの要因によって、同じ薬でも効果が出るまでの時間が異なる場合があります。
初めて服用する便秘薬の場合は、効果が出るまでの時間を把握するために、時間に余裕があるときに試すことが推奨されます。
効果が遅い場合の対処法
規定の用量で12~24時間経っても効果が出ない場合は、いくつかの対策があります。まず、水分摂取量を増やすことが重要です。便秘薬の効果を高めるには、1日に1.5~2リットルの水を飲むことが一般的に推奨されています。
また、同じ種類の便秘薬を使い続けると、腸が薬に慣れて効きが悪くなることがあります。この場合は、別の種類の便秘薬に切り替えることで、効果を取り戻せる可能性があります。ただし、薬の切り替えは医療専門家の指示に従うことが重要です。
便秘薬の効果を高めるコツ
便秘薬の効果をより効率的に引き出すためには、いくつかのポイントがあります。
食物繊維と水分
便秘薬の効果を最大限に引き出すには、食物繊維豊富な食事と十分な水分摂取が不可欠です。野菜、果物、全粒穀物などの食物繊維を意識的に増やすことで、便秘薬の効果をより効率的に利用できます。
生活習慣
毎日同じ時間にトイレに座る習慣をつけることで、便秘薬の効果がより現れやすくなります。朝食後30分以内にトイレに行く習慣は、腸の自然なリズムを促進するのに効果的です。
運動
軽い散歩やストレッチなどの軽い運動は、腸の動きを活発にするのに役立ちます。便秘薬を服用した後に軽い運動をすると、より効果的に作用する場合があります。
便秘薬が効かない場合の注意点
複数回の使用でも便秘薬が効かない場合は、医療専門家に相談することが重要です。便秘の原因が薬では対応できない基礎疾患にある可能性があるためです。
また、長期間便秘薬を使用し続けると、腸が薬に依存する可能性があります。腸を健康に保つためには、定期的に医療専門家の診察を受け、薬に頼らない便秘対策についても相談することが推奨されます。
特に以下のような症状がある場合は、迷わず医療専門家に相談してください:
- 2週間以上続く便秘
- 便秘薬が効かない状態が続く
- 腹痛や嘔吐を伴う便秘
- 血便が出ている
医療専門家の指導に従い、自分の症状に合った便秘対策を心がけることが、健康的な腸の状態を保つための最善の方法です。
便秘薬の正しい選択と使用方法
便秘の程度や生活パターンに応じて、適切な便秘薬を選ぶことが大切です。すぐに効果が必要な場合は刺激性下剤を、緩やかな効果を求める場合は浸透圧性下剤を選ぶというように、状況に応じた選択が重要です。
初めて便秘薬を使用する場合は、少量から始めて、体の反応を確認しながら用量を調整することが推奨されます。また、複数の薬を一度に使用することは避け、医療専門家の指示に従うことが重要です。
オンライン診療のメリット
オンライン診療では、自宅にいながら医療専門家の診察を受けられます。便秘の原因を医療専門家に相談し、自分の症状に合った最適な便秘薬を処方してもらうことができます。
また、便秘薬の効果や副作用について直接相談できるため、より安全で効果的な便秘対策が実現します。
オンライン診療をおすすめする方
- 便秘薬について医療専門家に相談したい方
- 自分に合った便秘薬を見つけたい方
- 病院に行く時間がない方
- 便秘が治らない場合に専門家の意見が欲しい方
- 何度も同じ便秘薬を処方してもらいたい方
オンライン診療で受けられるサービス
ドクターナウでは、オンライン診療を通じて以下のサービスを受けられます:
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- ご希望の医師・時間を選択
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出典
- Wikipedia - 瀉下薬(便秘薬)
- MedlinePlus - Bisacodyl
- MedlinePlus - Senna
- MedlinePlus - Magnesium Citrate
- MedlinePlus - Polyethylene Glycol 3350
- PubMed - Effect of laxatives and pharmacological therapies in chronic idiopathic constipation
- Cochrane Library - Osmotic and stimulant laxatives for the management of childhood constipation
- ClinicalTrials.gov - Study Comparing PEG 3350 Laxative to Placebo
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- ドクターナウ会員の健康な生活をサポートすることを主な目的としています。
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