新生児の鼻づまりと鼻炎の区別方法

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2025.08.25

新生児の鼻づまりを経験している親御さんにとって、それが正常な生理現象なのか病的な状態なのかを判断するのは難しく感じられるでしょう。新生児は生後6週間まで主に鼻で呼吸するため、鼻の状態は呼吸や授乳に大きく影響します。この記事では、正常な鼻づまりと病的な鼻炎の見分け方について詳しく説明します。

新生児の鼻づまりは多くの場合正常な現象です

新生児の軽度な鼻づまりは生理的な現象であることが多く、特別な治療を必要としません。

しかし、呼吸困難や授乳困難を伴う場合は、病的な鼻炎である可能性があるため医療機関への相談が必要です。

正常な鼻づまりの特徴

生理的鼻づまりの症状

新生児の正常な鼻づまりには以下のような特徴があります：

透明で少量の鼻水
泣くとき以外は呼吸困難がない
授乳や睡眠に大きな支障がない
発熱や食欲不振を伴わない

症状	正常範囲	注意が必要な状態
鼻水の量	少量、透明	大量、黄色・緑色
呼吸状態	泣く時のみ口呼吸	安静時も呼吸困難
授乳	通常通り可能	飲みが悪い
睡眠	よく眠る	頻繁に目を覚ます

新生児の鼻腔は大人に比べて非常に小さく狭いため、わずかな分泌物でも鼻づまりを起こしやすい構造になっています。

新生児特有の鼻腔構造

新生児の鼻腔には以下の特徴があります：

解剖学的特徴
- 鼻腔が非常に小さく狭い
- 軟骨が柔らかく変形しやすい
- 鼻毛がまだ十分に発達していない
呼吸パターン
- 生後2ヶ月間は鼻呼吸が主体
- 泣くとき以外は口呼吸が困難
- 鼻づまりが呼吸や授乳に直接影響

新生児は成人と異なり、鼻づまりがあっても自然に口呼吸に切り替えることができないため、注意深い観察が必要です。

病的な鼻炎の警告サイン

医療機関受診が必要な症状

以下の症状がある場合は、病的な鼻炎の可能性があるため、速やかに小児科を受診してください：

呼吸に関する症状
- 安静時でも呼吸が苦しそう
- 鼻翼が呼吸に合わせて大きく動く
- チアノーゼ（唇や爪が青くなる）
授乳・哺育への影響
- 授乳中に頻繁に休憩が必要
- ミルクの飲みが明らかに悪い
- 体重増加が不良
鼻汁の性状変化
- 黄色や緑色の膿性鼻汁
- 血液が混じった鼻汁
- 悪臭のある鼻汁

重篤な先天性疾患の可能性

一部の新生児では、先天性の鼻腔異常が鼻づまりの原因となることがあります：

後鼻孔閉鎖症：鼻と口を結ぶ通路が生まれつき閉じている状態
鼻中隔偏曲：鼻の中央を分ける壁が曲がっている状態
鼻腔内腫瘤：鼻腔内にできものがある状態

これらの疾患では、泣いているとき以外は著しい呼吸困難を示すことが特徴です。

家庭でできるケア方法

安全な鼻づまり対処法

正常範囲の鼻づまりに対しては、以下のような家庭でのケアが有効です：

生理食塩水の使用
- 市販の鼻用生理食塩水を1-2滴ずつ点鼻
- 1日3-4回程度の使用
- 点鼻後は柔らかい綿棒で軽く拭き取る
環境の調整
- 室内湿度を50-60%に保つ
- 加湿器や濡れタオルで湿度調整
- 煙草の煙やホコリを避ける
姿勢の工夫
- 授乳前に縦抱きで鼻汁を下に流す
- 睡眠時は少し頭を高くする
- 鼻汁吸引器の適切な使用

ケア方法	頻度	注意点
生理食塩水点鼻	1日3-4回	深く入れすぎない
鼻汁吸引	必要時のみ	強く吸引しない
室内加湿	常時	湿度50-60%維持

これらのケアを行っても症状が改善しない場合や、悪化する場合は医療機関での相談をお勧めします。

まとめ

新生児の鼻づまりは多くの場合

生理的な現象

であり、適切な家庭でのケアで改善できます。しかし、

呼吸困難や授乳困難

を伴う場合は病的な鼻炎の可能性があるため、迷わず小児科医に相談することが大切です。日頃から赤ちゃんの様子を観察し、異常を感じたら早めの対応を心がけましょう。

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