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甲状腺疾患患者の目薬選択ガイド

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2025.09.01

甲状腺疾患をお持ちの方が目薬を使用する際には、特別な注意が必要です。甲状腺機能亢進症や甲状腺機能低下症の方は、目薬の成分が全身に吸収されることで甲状腺の症状に影響を与える可能性があります。この記事では、甲状腺疾患患者が安全に目薬を選択し使用するためのガイドをお伝えします。

甲状腺疾患患者が目薬選択で注意すべきポイント

甲状腺疾患患者の目薬選択では、

成分の全身への影響を最小限

に抑えることが重要です。特に、βブロッカー系の成分を含む緑内障治療薬は、甲状腺機能亢進症の方には慎重な使用が求められます。甲状腺眼症がある場合は、防腐剤フリーの人工涙液から始めることが推奨されます。

甲状腺機能亢進症(バセドウ病)患者の目薬選択

使用に注意が必要な目薬

甲状腺機能亢進症の方は、以下の成分を含む目薬の使用時に特に注意が必要です:

成分名含有する目薬の種類注意が必要な理由
チモロール緑内障治療薬βブロッカー作用により心拍数や血圧に影響
ベタキソロール緑内障治療薬呼吸器系への影響は少ないが心拍数に注意
フェニレフリン充血除去薬血管収縮作用により血圧上昇の可能性
テトラヒドロゾリン充血除去薬心血管系への影響で動悸が悪化する場合

これらの成分は目から全身に吸収され、甲状腺機能亢進症で既に過活動状態にある心血管系に追加的な負担をかける可能性があります。

比較的安全に使用できる目薬

目薬の種類主な特徴甲状腺疾患患者での利点
防腐剤フリー人工涙液涙の成分に近い組成全身への影響が最小限で頻回使用可能
ヒアルロン酸ナトリウム配合薬保湿効果が高い全身吸収がほとんどなく甲状腺眼症に効果的
セルロース系点眼薬粘膜保護作用副作用が少なく長時間の効果持続

甲状腺機能亢進症の方には、これらの目薬から開始することで安全性を確保しながら症状の改善を図ることができます。

甲状腺眼症への対応

甲状腺機能亢進症患者の約25-50%に発症する甲状腺眼症では、以下の症状管理が重要です:

  • 眼球突出:サングラスによる保護、冷湿布の使用
  • 複視:プリズム眼鏡の検討
  • 乾燥感:防腐剤フリー人工涙液の頻回点眼
  • 光過敏:遮光眼鏡の着用

甲状腺機能低下症(橋本病)患者の目薬選択

使用に注意が必要な目薬

甲状腺機能低下症の方は、以下の点に注意が必要です:

心機能低下時の注意事項

  • βブロッカー系成分:さらなる心拍数低下の可能性があります
  • 血管収縮薬:急激な血圧変化のリスクを高める場合があります
  • アルコール系防腐剤:代謝機能低下により角膜への刺激が増強される可能性があります

甲状腺機能低下症では心拍数が遅くなり、血圧も低下傾向にあるため、これらを更に悪化させる可能性のある目薬は慎重に使用する必要があります。

推奨される目薬の選択

  1. ドライアイ治療薬
    • ジクアホソルナトリウム
    • レバミピド配合薬
    • ムチン分泌促進作用
  2. 防腐剤フリー製剤
    • 角膜への刺激を最小限に
    • 代謝機能低下による影響軽減
    • 長期使用での安全性確保

緑内障を併発している場合の対応

甲状腺眼症患者では緑内障の発症リスクが高くなることが報告されています。

治療選択肢の優先順位

薬剤分類代表的な薬剤甲状腺疾患患者での利点
プロスタグランジン系ビマトプロスト、ラタノプロスト全身への影響が少ない第一選択薬
炭酸脱水酵素阻害薬ドルゾラミド、ブリンゾラミドβブロッカーの安全な代替選択肢
配合剤複数薬剤の組み合わせ点眼回数軽減でコンプライアンス向上

甲状腺疾患患者の緑内障治療では、プロスタグランジン系薬剤を第一選択とし、βブロッカー系薬剤は可能な限り避けることが推奨されます。

眼圧管理の重要性

甲状腺眼症による眼球周囲の腫れや炎症は眼圧上昇の原因となります:

  • 定期的な眼圧測定:2-3ヶ月毎の検査
  • 視野検査:6ヶ月毎の実施推奨
  • OCT検査:視神経の状態確認

薬物相互作用に関する注意事項

甲状腺ホルモン薬との相互作用

甲状腺疾患患者が内服している薬剤と目薬の相互作用について:

甲状腺ホルモン薬との主な相互作用

  • レボチロキシン使用時:βブロッカー系目薬は甲状腺ホルモンの心血管系作用に拮抗する可能性があります
  • メチマゾール使用時:ステロイド系目薬との併用では免疫抑制作用の相加効果に注意が必要です
  • プロプラノロール使用時:同系統のβブロッカー目薬との併用は作用の重複による過度な心拍数低下を招く恐れがあります

他科で処方される薬剤との関係

  1. 心血管系薬剤
    • ACE阻害薬との併用では血圧低下に注意
    • 利尿薬使用中は電解質バランスに配慮
  2. 精神科薬剤
    • 抗うつ薬との併用では副作用の増強に注意
    • 抗不安薬では相加的な中枢抑制作用
  3. 消化器系薬剤
    • H2ブロッカーは目薬の吸収に影響する可能性
    • プロトンポンプ阻害薬との相互作用は軽微

使用中の症状モニタリング

注意すべき全身症状

目薬使用後に以下の症状が現れた場合は、すぐに使用を中止し医師に相談してください:

  • 心血管系症状
    • 動悸の悪化
    • 胸部不快感
    • 息切れの増強
    • 血圧の異常変動
  • 甲状腺関連症状
    • 甲状腺機能亢進症状の悪化
    • 手の震えの増強
    • 発汗の増加
    • 体重変化の加速
  • 眼症状の変化
    • 視力の急激な低下
    • 視野欠損の進行
    • 複視の悪化
    • 眼痛の増強

定期検査の重要性

甲状腺疾患患者が目薬を使用する場合の推奨検査頻度:

甲状腺患者の推奨検査スケジュール

  • 甲状腺機能検査:2-3ヶ月毎のホルモン値の安定性確認が重要です
  • 眼圧測定:1-2ヶ月毎の定期測定で緑内障の早期発見に努めます
  • 心電図検査:3-6ヶ月毎の心血管系への影響評価が必要です
  • 視野検査:6ヶ月毎の視機能維持確認を行います

医師との連携体制

甲状腺疾患患者の目薬使用では、複数の診療科との連携が不可欠です。

情報共有の重要性

  1. 内分泌科との連携
    • 甲状腺機能の変化を共有
    • 内服薬の調整情報を伝達
    • 全身症状の変化を報告
  2. 眼科との連携
    • 使用中の目薬リストを提供
    • 副作用や効果不十分の報告
    • 定期検査結果の共有
  3. 薬剤師との相談
    • 薬物相互作用の確認
    • 適切な使用方法の指導
    • 副作用モニタリング

緊急時の対応

以下の症状が現れた場合は、緊急受診が必要です:

  • 呼吸困難や胸痛
  • 意識レベルの低下
  • 急激な視力低下
  • 甲状腺クリーゼの徴候

まとめ

甲状腺疾患患者の目薬選択では、

全身への影響を最小限

に抑えることが最も重要です。βブロッカー系緑内障治療薬は特に注意が必要で、プロスタグランジン系薬剤が第一選択となります。防腐剤フリーの人工涙液は比較的安全に使用できますが、定期的な甲状腺機能検査と眼科検査は欠かせません。複数の診療科との連携により、安全で効果的な治療を継続することができます。

どこでも目薬を受け取る方法

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  1. 目薬が必要な方
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