花粉症で胃腸の調子が悪くなる・下痢することはある？

花粉症のシーズンになると、鼻水や目のかゆみだけでなく、お腹の調子まで悪くなると感じていませんか？ "花粉症で下痢になるなんて聞いたことがない"と不思議に思うかもしれませんが、実は珍しいことではありません。 この記事では、花粉症が引き起こす胃腸トラブルの原因と、その対策について詳しく解説します。

花粉症（アレルギー性鼻炎）の症状として、下痢や腹痛、吐き気などの胃腸障害が現れることは医学的にも知られています。 主な原因は、体内で放出されるアレルギー物質"ヒスタミン"の影響や、鼻水を飲み込んでしまうこと、そしてストレスなどが挙げられます。 鼻や目の症状がひどい時期に胃腸の調子も崩れる場合は、花粉症が関係している可能性が高いでしょう。

花粉症によってお腹が緩くなったり、胃が痛くなったりするのには、いくつかの明確な理由があります。

花粉が体内に入ると、免疫反応として"ヒスタミン"という物質が放出されます。 ヒスタミンは鼻水やかゆみの原因となるだけでなく、消化管の筋肉（平滑筋）を収縮させる作用もあります。 これにより、腸が過剰に動きすぎてしまい、腹痛や下痢を引き起こすことがあります。

花粉症で鼻水が大量に出ると、無意識のうちに鼻水を飲み込んでしまうことがあります（後鼻漏）。 アレルギー炎症物質を含んだ鼻水が胃に流れ込むことで、吐き気や胃の不快感、消化不良につながる場合があります。

花粉症による不快な症状や睡眠不足は、身体にとって大きなストレスです。 ストレスは自律神経のバランスを崩し、胃腸の働きを低下させたり、過敏にさせたりします。 その結果、便秘や下痢、食欲不振などの症状が現れやすくなります。

特定の果物や野菜を食べた後に口の中がかゆくなったり、お腹が痛くなったりする場合は、"口腔アレルギー症候群"の可能性があります。

花粉のアレルゲン構造と似たタンパク質を持つ果物や野菜を食べることで、アレルギー反応が起こる現象です。 どの花粉症を持っているかによって、反応しやすい食べ物が異なります。

表のように、シラカバ花粉症の人がバラ科の果物（リンゴやモモ）を食べると症状が出やすいなど、特定の組み合わせがあります。 ご自身のアレルギーの種類と照らし合わせて、注意すべき食べ物を確認してみてください。

これらの症状は、食後15分以内に現れることが多いですが、食べてすぐに反応することもあります。 もし特定の食べ物で症状が出る場合は、その食べ物の摂取を控えることが重要です。

花粉症による胃腸トラブルを和らげるために、日常生活でできる工夫をご紹介します。

腸の動きが過敏になっている時は、お腹を温めることが大切です。 腹巻きを使ったり、冷たい飲み物を控えたりして、内側と外側から温めましょう。

胃腸が弱っている時は、脂っこいものや刺激の強い香辛料などは避けましょう。 うどんやお粥、温かいスープなど、消化に良く胃腸への負担が少ないメニューがおすすめです。

睡眠をしっかりとり、自律神経を整えることも重要です。 花粉症の薬の中には眠くなるものもあるため、無理をせず体を休める時間を確保してください。

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