認知症の高齢者が風邪をひいた時の対処法はありますか
2025.08.28
認知症をお持ちのご家族の体調管理は特に気を使われることでしょう。 高齢者の風邪は合併症を引き起こしやすく、認知症患者の場合は症状を適切に訴えることができないため、より一層の注意が必要です。 この記事では、認知症高齢者の風邪対処法と看護のポイントを詳しく解説いたします。
認知症高齢者の風邪対処法
症状の変化を注意深く観察し、こまめな水分補給と体温管理を行うことで、重篤な合併症を予防できます。
症状の早期発見ポイント
認知症患者特有の症状変化
認知症の高齢者は風邪の症状を言葉で適切に表現することが困難な場合が多いため、次のような変化に注意が必要です。
- いつもより元気がない状態が続く
- 普段より食欲が著しく減少している
- 最近よく寝ている時間が増えている
- 歩行が不安定になった
- 表情が乏しくなった
これらの変化は「いつもと違う」という直感的な感覚として現れることが多く、家族や介護者の観察力が重要な役割を果たします。
体温管理の注意点
状態 | 対処法 | 目安温度 |
---|---|---|
平常時 | 定期的な体温測定 | 35.5~36.2℃ |
微熱時 | 0.3~0.4℃上昇で対処開始 | 36.0℃以上 |
発熱時 | 医療機関への連絡検討 | 37.0℃以上 |
高齢者は体温調節機能が衰えているため、若い人のように高熱にならないことが特徴です。
基本的な対処方法
1. 水分補給の徹底
- 1回50~100ml程度を30分~1時間おきに
- のどの渇きを感じにくいため積極的な声かけが必要
- 体温が1℃上昇すると、体重1kgあたり約13mlの水分が失われる
- 常温の白湯
- 薄めたお茶
- 経口補水液
- イオン飲料(糖分控えめ)
発熱時は大量の発汗により脱水症状が起こりやすく、認知症患者は自ら水分を摂取する意識が低下している場合が多いため、介護者の積極的なサポートが不可欠です。
2. 環境管理と快適な空間作り
- 室温:20~24℃を維持
- 湿度:50~60%が理想
- 定期的な換気(1時間に1回、5分程度)
- 騒音を避け、静かな環境を維持
- 十分な睡眠時間の確保
- 身体を冷やさない工夫
体が冷えると免疫力が低下するため、適切な室温管理と衣服の調整が重要です。
3. 栄養管理と食事サポート
-
消化に良い食事
- おかゆ、うどん、スープ類
- 刺激の少ない温かい食べ物
- ビタミンCを含む果物(みかん、りんご)
-
食事のタイミング
- 少量ずつ頻回に提供
- 本人のペースに合わせた食事時間
- 食欲がない場合は無理強いしない
-
嚥下機能への配慮
- とろみをつけた飲み物
- 一口大に刻んだ食材
- 誤嚥を防ぐための体位管理
認知症の進行により嚥下機能が低下している場合があるため、安全な食事提供が重要です。
危険な症状と対処法
即座に医療機関を受診すべき症状
- 呼吸が苦しそう、息切れがある
- 痰が黄色や緑色に変化
- 持続する咳で眠れない状態
- 38℃以上の発熱が24時間以上続く
- 意識がもうろうとしている
- 水分を受け付けない状態が6時間以上続く
- 歩行困難や転倒リスクの増加
これらの症状は肺炎や脱水症状などの合併症を示唆する可能性があり、早急な医療介入が必要です。
合併症予防のポイント
- 口腔ケアの徹底(毎食後の歯磨きやうがい)
- 上体を起こした状態での食事
- 定期的な体位変換
- 尿の色や量の観察
- 皮膚の乾燥状態チェック
- 体重の急激な減少に注意
高齢者の風邪は肺炎などの重篤な合併症を引き起こす可能性が高く、特に認知症患者では症状の訴えが困難なため、予防的な観点からの管理が重要です。
家族・介護者へのサポート
観察記録の重要性
- 体温(朝・昼・夜の1日3回)
- 食事摂取量と水分摂取量
- 睡眠状況と活動レベル
- 症状の変化(咳、鼻水、痰の状態)
- 服薬状況
記録は医療従事者との情報共有において非常に重要な資料となり、適切な治療方針の決定に役立ちます。
介護負担の軽減
- 家族間での役割分担
- 訪問看護サービスの活用
- かかりつけ医との連携強化
- 緊急時の連絡体制の確認
認知症患者の風邪ケアは24時間体制での観察が必要な場合があり、介護者の負担軽減と健康管理も重要な課題です。
予防策と日常管理
基本的な予防策
- 手洗いの習慣化(介護者・患者ともに)
- マスクの適切な着用
- 人混みを避ける
- 定期的な手指消毒
- 規則正しい生活リズムの維持
- 適度な運動(散歩など軽い運動)
- バランスの取れた栄養摂取
- 十分な睡眠時間の確保
- インフルエンザワクチン接種
- 肺炎球菌ワクチン接種
- COVID-19ワクチン接種
予防接種については、認知症の進行状況や基礎疾患の有無を考慮し、主治医と十分に相談した上で決定することが重要です。
まとめ
認知症の高齢者が風邪をひいた場合、
早期発見と適切な対処により合併症を予防できます。 症状の変化を見逃さないよう注意深い観察を行い、こまめな水分補給と環境管理を徹底することが重要です。 少しでも心配な症状があれば、躊躇せずに医療機関に相談しましょう。
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