鼻炎症状が片側だけひどい場合の原因は
2025.08.21
片側だけの鼻炎症状に悩まされている方も多いのではないでしょうか。一方の鼻だけに鼻づまりや鼻水などの症状が現れる場合、通常の鼻炎とは異なる原因が潜んでいる可能性があります。この記事では、片側性鼻炎症状の主な原因と対処法について、医学的根拠に基づいて詳しく解説します。
片側性鼻炎の主な原因
両側に現れる一般的な鼻炎とは異なり、片側性の症状は特定の疾患や状況を示唆しており、適切な診断と治療が重要になります。
鼻中隔弯曲症による片側性症状
鼻中隔弯曲症とは
鼻中隔弯曲症は、鼻腔を左右に分ける壁(鼻中隔)が曲がった状態の疾患です。この弯曲により、片側の鼻腔が狭くなり、鼻づまりや鼻水などの症状が片側に集中して現れます。
鼻中隔弯曲症の重症度別症状:
- 片側鼻づまり:軽微
- 鼻呼吸困難:まれ
- 睡眠への影響:なし
- 治療の必要性:経過観察
- 片側鼻づまり:明らか
- 鼻呼吸困難:時々
- 睡眠への影響:軽度
- 治療の必要性:症状に応じて
- 片側鼻づまり:常時
- 鼻呼吸困難:日常的
- 睡眠への影響:重大
- 治療の必要性:手術検討
鼻中隔弯曲症では、曲がった側の鼻腔が狭くなることで空気の流れが悪くなり、粘膜の炎症も起こりやすくなります。その結果、片側だけに集中した鼻炎症状が慢性的に続くことになります。
診断と対処法
鼻中隔弯曲症の診断は、耳鼻咽喉科での内視鏡検査や画像検査により行われます。軽度の場合は薬物療法で症状をコントロールしますが、重度の場合は手術的治療(鼻中隔矯正術)が検討されます。
生活上の注意点:
- 鼻の乾燥を避ける
- 適度な湿度を保つ
- 症状が悪化する要因を避ける
日常的に実践できる対処法は限られており、根本的な改善には医療機関での専門的な治療が必要となることが多いです。
鼻茸(鼻ポリープ)による片側性鼻炎
鼻茸の特徴と症状
鼻茸は、鼻腔や副鼻腔の粘膜にできる良性の腫瘤です。片側にのみ発生することもあり、その場合は患側だけに鼻炎症状が現れます。
鼻茸による主な症状:
- 鼻づまり: 茸により鼻腔が物理的に閉塞される
- 嗅覚障害: 匂いを感じる部位への空気の流れが妨げられる
- 鼻漏: 炎症により粘性の鼻水が増加する
- 後鼻漏: のどに流れ落ちる鼻水による不快感
鼻茸は慢性副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎に合併して発生することが多く、長期間の炎症が背景にあることが一般的です。
診断と治療
鼻茸の診断は鼻内視鏡検査により行われ、CTスキャンで大きさや範囲を詳しく評価します。治療は薬物療法が第一選択となりますが、大きい茸や症状が重い場合は内視鏡下鼻副鼻腔手術が検討されます。
副鼻腔炎による片側性症状
片側性副鼻腔炎の特徴
副鼻腔炎は通常両側に発生しますが、まれに片側のみに炎症が起こる場合があります。この場合、患側だけに特徴的な症状が現れます。
症状の種類 | 片側性副鼻腔炎の特徴 |
---|---|
痛み | 頬や額の片側の痛み |
鼻汁 | 片側からの色のついた鼻汁 |
鼻づまり | 片側の鼻づまり |
嗅覚 | 嗅覚の片側低下 |
この表は片側性副鼻腔炎の主な症状を症状の種類別に整理したものです。これらの症状が組み合わさって現れることで診断の手がかりとなります。
副鼻腔炎の種類と特徴:
- 発症期間:4週間以内
- 症状:急激な痛み・発熱
- 原因:細菌・ウイルス感染
- 治療:抗生物質中心
- 発症期間:12週間以上
- 症状:持続する鼻づまり
- 原因:構造的問題・アレルギー
- 治療:長期薬物療法
片側性の副鼻腔炎では、特に悪臭を伴う鼻汁や血性鼻汁が見られる場合は、腫瘍などの他の疾患との鑑別が重要になります。
鼻腔内異物による症状
異物による片側性鼻炎
特に小児に多く見られるのが、鼻腔内異物による片側性の鼻炎症状です。おもちゃの部品、食べ物の破片、紙くずなどが鼻に入り込むことで、片側だけに炎症が起こります。
異物による症状の特徴:
- 悪臭を伴う鼻汁: 異物の周囲で細菌が繁殖
- 血性鼻汁: 異物による粘膜の傷害
- 片側の鼻づまり: 異物による物理的閉塞
- くしゃみの増加: 異物に対する反応
成人でも、外傷後の骨片や歯科治療材料などが鼻腔内に迷入することがあります。
対処法と注意点
鼻腔内異物が疑われる場合は、自分で除去しようとせず、速やかに耳鼻咽喉科を受診することが重要です。不適切な除去試行により、異物がさらに奥に押し込まれるリスクがあります。
腫瘍による片側性鼻炎症状
鼻腔・副鼻腔腫瘍の可能性
片側性の鼻炎症状、特に血性鼻汁や悪臭を伴う症状が持続する場合は、鼻腔や副鼻腔の腫瘍の可能性も考慮する必要があります。
注意すべき症状:
- 血性鼻汁が続く
- 悪臭を伴う鼻汁
- 片側の鼻づまりが徐々に悪化
- 顔面の腫れや痛み
- 嗅覚の急激な低下
これらの症状は必ずしも腫瘍を意味するものではありませんが、持続する場合は専門医による詳しい検査が必要です。
早期発見の重要性
鼻腔・副鼻腔腫瘍の多くは良性ですが、悪性腫瘍の場合は早期発見・早期治療が予後を大きく左右します。片側性の症状が長期間続く場合は、適切な画像検査や組織検査による評価が重要になります。
専門医受診の目安
受診を検討すべき症状
以下のような症状がある場合は、耳鼻咽喉科の受診を強く推奨します:
重要な警告サイン:
- 悪臭を伴う片側の鼻汁
- 血性鼻汁の持続
- 片側の激しい鼻づまり
- 顔面の痛みや腫れ
- 嗅覚の急激な変化
症状の持続期間別対応指針:
- 推奨される対応:市販薬での様子見可能
- 推奨される対応:一般医または専門医受診
- 推奨される対応:耳鼻咽喉科専門医必須
- 推奨される対応:期間に関係なく即座に受診
特に血性鼻汁や悪臭を伴う鼻汁は、単なる鼻炎以外の病気のサインである可能性が高いため、症状の期間に関係なく早期の専門医受診が必要です。
片側性鼻炎症状への対処法
日常生活でできる対処法
専門的な治療と並行して、日常生活でできる対処法も重要です:
- 鼻洗浄: 生理食塩水による優しい鼻洗浄
- 湿度管理: 室内湿度を50-60%に保つ
- 刺激物の回避: タバコの煙や強い香りを避ける
- 十分な水分摂取: 粘膜の乾燥を防ぐ
ただし、片側性の症状の場合、根本的な治療には医療機関での専門的な診断と治療が必要になることがほとんどです。
治療選択肢の理解
片側性鼻炎症状の治療は原因により大きく異なります:
- 薬物療法: 抗炎症薬、抗生物質など
- 手術療法: 鼻中隔矯正術、内視鏡手術など
- 対症療法: 点鼻薬、鼻洗浄など
治療法の選択は、症状の原因、重症度、患者さんの全身状態などを総合的に判断して決定されます。
まとめ
片側だけの鼻炎症状は、
構造的な問題や局所的な病変が原因となることが多く、両側性の一般的な鼻炎とは異なるアプローチが必要です。特に血性鼻汁や悪臭を伴う症状が見られる場合は、
早期の専門医受診が重要になります。適切な診断により原因を特定し、個々の状況に応じた治療を受けることで、症状の改善が期待できます。
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