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ステロイド点鼻薬の副作用が心配!安全性について

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2025.12.05

「ステロイド」と聞くと、副作用が怖いというイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか? 「顔が丸くなるのでは?」「一度使うとやめられなくなる?」といった不安から、使用をためらってしまうこともありますよね。 この記事では、花粉症治療の基本薬であるステロイド点鼻薬の安全性と、副作用を最小限に抑える正しい使い方について詳しく解説します。

ステロイド点鼻薬は局所作用で全身への影響は少ない

ステロイド点鼻薬は、鼻の粘膜に直接作用して炎症を抑えるお薬です。 飲み薬(経口ステロイド)とは異なり、

成分が体内に吸収される量はごくわずか

であるため、全身性の副作用が起こるリスクは非常に低いとされています。

主な副作用と対処法

ステロイド点鼻薬の副作用の多くは、鼻や喉に現れる「局所的」なものです。

1. よくある局所的な副作用

副作用の症状原因と特徴対処法・予防法
鼻出血(鼻血)容器の先端が粘膜に当たる、または薬液の刺激によるもの。容器の先を鼻の中央(鼻中隔)に向けないようにする。
鼻の乾燥・刺激感粘膜が乾燥してツーンとしたり、ヒリヒリしたりする。点鼻の回数を守る、保湿ジェルなどを併用する(医師に相談)。
喉の不快感薬液が喉に垂れ込むことによる刺激や味。点鼻後は軽く上を向き、薬液が喉に流れないようにする。
表の解説

最も一般的な副作用は

鼻出血

刺激感

です。これらは点鼻薬の噴霧角度を調整することで防げる場合が多いです。鼻の中央にある「鼻中隔(びちゅうかく)」は血管が集まっており出血しやすいため、ここを避けて噴霧するのがポイントです。

2. 全身性の副作用について(誤解と真実)

「ステロイド=怖い」というイメージの多くは、飲み薬や注射薬を長期間大量に使用した場合の副作用(ムーンフェイス、免疫低下など)です。点鼻薬の場合、これらのリスクは極めて低いです。

  • ムーンフェイス(満月様顔貌): 点鼻薬の通常使用ではまず起こりません。
  • 免疫力の低下: 鼻の局所的な免疫は維持されるため、風邪を引きやすくなるといった心配はほとんどありません。
  • 子供の成長への影響: 近年の新しいステロイド点鼻薬(モメタゾンなど)は、小児の成長に影響を与えないことが多くの研究で示されています。

副作用を防ぐ「正しい点鼻テクニック」

副作用の多くは、間違った使い方によって引き起こされます。特に「鼻血」を防ぐためには、正しい向きで噴霧することが重要です。

交差法(クロスハンド・テクニック)

鼻の粘膜(特に鼻中隔)を傷つけずに、薬を効果的に行き渡らせる推奨される方法です。

  1. 右手で容器を持ち、の鼻の穴に入れます。
  2. 容器の先を、左耳の方向(外側) に向けます。
  3. シュッと噴霧し、軽く鼻をすすります。
  4. 反対側も同様に、左手で持ち、の鼻の穴に入れ、右耳の方向に向けて噴霧します。
リストの解説

この方法を使うと、出血しやすい鼻の真ん中の壁(鼻中隔)に直接薬が当たるのを防ぐことができます。また、鼻腔の奥まで薬が届きやすくなり、効果も高まります。

市販の点鼻薬(血管収縮剤)との違いに注意

「点鼻薬を使うと鼻づまりが悪化する」と聞いたことがあるかもしれませんが、これは主に市販の「血管収縮剤入り点鼻薬」の話です。

  • ステロイド点鼻薬: 炎症そのものを抑える。効果が出るまで数日かかるが、リバウンド(薬剤性鼻炎)の心配がなく、シーズンを通して毎日使える。
  • 血管収縮剤入り点鼻薬: 血管を縮めて即座に鼻を通す。即効性があるが、使いすぎると効かなくなり、かえって鼻づまりがひどくなる(点鼻薬性鼻炎)。

ステロイド点鼻薬は、医師の指示通りに毎日継続して使うことで、副作用のリスクを抑えつつ高い効果を発揮します。

まとめ

ステロイド点鼻薬は、花粉症治療のガイドラインでも推奨される、安全性と効果の高いお薬です。 「ステロイド」という名前に過度に怯える必要はありません。局所作用であるため全身への影響は少なく、正しい使い方をすれば鼻血などのトラブルも防げます。

  • 全身の副作用はごく稀です。
  • 鼻血や乾燥は、噴霧の向きを変えることで予防できます。
  • 血管収縮剤とは違い、連用してもリバウンドの心配はありません。

副作用が心配な方や、正しい使い方がわからない方は、ぜひ医師にご相談ください。

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