アトピー性皮膚炎の治療薬の副作用を教えてください
2025.09.17
アトピー性皮膚炎の治療を始める際、薬の副作用について心配される方は多いでしょう。適切な治療を受けるためにも、各治療薬の副作用を正しく理解することが大切です。この記事では、アトピー性皮膚炎で使用される主な治療薬の副作用について詳しく解説いたします。医師との相談の参考にしていただければ幸いです。
アトピー性皮膚炎治療薬の主な副作用
アトピー性皮膚炎の治療薬には様々な種類があり、それぞれ異なる副作用があります。ステロイド外用薬、免疫調節薬、内服薬など、薬の種類によって現れる副作用の特徴や頻度が異なるため、医師の指導のもとで適切に使用することが重要です。
ステロイド外用薬の副作用
皮膚への影響
ステロイド外用薬は最も一般的に使用されるアトピー治療薬ですが、長期使用により以下の副作用が現れることがあります。
副作用の種類 | 症状と特徴 |
---|---|
皮膚萎縮 | 皮膚が薄くなり透明感が出る |
毛細血管拡張 | 赤い線状の血管が透けて見える |
皮膚感染症 | 細菌や真菌に感染しやすくなる |
色素脱失 | 皮膚の色が薄くなる |
これらの影響は薬の強度と使用期間に関係し、適切な強度を短期間使用する場合は深刻な副作用のリスクは低くなります。
全身への影響
影響の種類 | 対象 |
---|---|
副腎機能の抑制 | 全年齢 |
成長抑制 | 小児 |
血糖値の上昇 | 全年齢 |
骨密度の低下 | 全年齢 |
強力なステロイドを広範囲に長期間使用した場合に上記の全身への影響が現れることがあります。これらの副作用は医師の指導に従って適切に使用することで予防できます。
タクロリムス軟膏(免疫調節薬)の副作用
初期の刺激症状
タクロリムス軟膏を使用開始時には以下の症状が現れることがあります:
- 肌の灼熱感や疼痛などの刺激
- ヒリヒリとした感覚
- 火照り感
- 一時的な赤み
タクロリムス軟膏の初期刺激は使用継続により軽減することが多く、通常1-2週間で改善します。
その他の皮膚症状
タクロリムス軟膏使用継続中には、ニキビ様発疹、皮膚の乾燥、接触皮膚炎、酒さ様皮膚炎、腫れなどの症状が現れることがあります。これらの症状は使用継続により改善することが多いですが、症状が悪化する場合は医師に相談が必要です。
紫外線に対する注意
タクロリムス軟膏使用中は免疫抑制作用により、紫外線への感受性が高まります。日光曝露により皮膚がん発症リスクが増加する可能性があるため、適切な紫外線対策が必要です。
内服薬の副作用
抗ヒスタミン薬
アトピー性皮膚炎でよく処方される抗ヒスタミン薬の主な副作用は以下の通りです。
抗ヒスタミン薬は第一世代(眠気、口渇、便秘)と第二世代(軽度の眠気、疲労感)に分類されます。第二世代の方が副作用が軽微で、効果が現れるまで数週間かかることがあります。
シクロスポリン(免疫抑制剤)
重症のアトピー性皮膚炎に使用されるシクロスポリンは効果的ですが、腎機能障害、高血圧、肝機能異常、感染症リスク、歯肉肥厚、多毛症などの副作用に注意が必要です。使用中は定期的な血液検査と血圧測定による監視が重要となります。
シクロスポリン使用時は定期的な血液検査による血中濃度の監視が必要です。
生物学的製剤の副作用
デュピルマブ(デュピクセント)
比較的新しい治療薬であるデュピルマブの主な副作用は以下の通りです。
- 注射部位の反応(赤み、腫れ、痛み)
- 結膜炎
- 上気道感染
- 単純ヘルペス感染
デュピルマブは従来の免疫抑制剤と比較して、全身への影響が少ないとされています。
その他の生物学的製剤
アトピー性皮膚炎に使用される他の生物学的製剤も類似した副作用パターンを示します。トラロキヌマブでは注射部位反応と上気道感染が、ネモリズマブでは注射部位反応と頭痛が報告されています。アブロシチニブは感染症リスクの増加と血液検査値異常に注意が必要です。
これらの薬剤は比較的新しいため、長期使用の安全性については継続的な観察が必要です。
薬物療法における注意点
副作用の早期発見と対応
治療薬使用中は皮膚の変化を定期的にチェックし、全身症状の観察を心がけましょう。定期的な医師との相談と処方された用法・用量の厳守が重要です。発熱や悪寒、皮膚の深刻な感染症状、呼吸困難、激しいアレルギー反応、血尿や浮腫などの症状が現れた場合は直ちに医師に相談してください。
副作用を最小限に抑えるポイント
適切な薬剤選択
医師は患者さんの症状の重症度、年齢、既往歴を考慮して最適な治療薬を選択します。自己判断での薬剤変更は避け、医師との相談を重視しましょう。
段階的治療アプローチ
アトピー性皮膚炎の治療では段階的アプローチが取られます。軽症では保湿剤と弱いステロイド外用薬から始まり、中等症では中程度のステロイドとタクロリムス軟膏を使用します。重症では強力な外用薬と内服薬を併用し、最重症では生物学的製剤の検討が行われます。このような段階的治療により、必要最小限の薬剤で最大の効果を得ることができます。
長期管理の重要性
アトピー性皮膚炎は慢性疾患のため、長期的な視点での治療計画が重要です。定期的な医師との面談により、薬剤の効果と副作用のバランスを評価し、治療計画を調整していきます。
アトピー性皮膚炎治療薬の副作用まとめ
アトピー性皮膚炎の治療薬にはそれぞれ特徴的な副作用がありますが、適切な使用により多くの場合安全に治療を継続できます。重要なのは医師との密な連携を保ち、副作用の早期発見と適切な対応を心がけることです。治療薬への不安がある場合は、遠慮なく医師に相談して、最適な治療方針を見つけていきましょう。
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